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露出狂のひとと話した

先日露出狂の人と話をする機会があった。

当たり前だが露出狂は犯罪であり、しかも特にクソ気持ち悪い部類の犯罪である。刑法では公然わいせつ罪に問われるが、現行犯でないとなかなか逮捕は難しいらしい。ちなみに薬の投薬による治療もあるらしい。
病気なのでマジでなおしてくれ。

私も一度だけ露出狂に遭ったことがあるが、もう大人だったのでとっさに持っていたスマホで顔と下半身がうつるように写真を撮って「ちっちゃいねん自分!」と言ったら逃げていった。キレられて逃げるくらいならすんなよ。いま思い出したが尼崎を歩いていたら真っ昼間の住宅街で堂々とシコっている人もいた。それはナチュラルすぎて何も言えずみんな素通りしていた。
そんな露出狂だが、大人であればいざしらず(大人であっても不快だし怖いが)、ましてや小中学生であれば心に深い傷を残す最低の性犯罪だ。

ということを念頭において話を進めるが、先日露出狂の人と話した。

見た目はごく普通の小太りの40代のサラリーマン、風俗やキャバできれいに遊びそうな人だった。特に臭いにおいもせず、スーツのセンスも悪くなかった。
特にヤマもオチもないが衝撃的なことを話していたので聞いてほしい。という一心で書いている。

露出狂さん(以下、露)「ぼくは露出狂なんだよね
わたし「えっ?あの露出狂ですか?」
露「そうだよ」
わたし「えっ?犯罪だけど話していいんですか?」
露「犯罪だけど、犯罪じゃないじゃん?

露出狂さんはそう言った。

わたし「犯罪じゃないってどういうことですか?」
露「だって見せられた側も喜んでるでしょ

エッッッッ???????????

わたし「えっ?そうなんですか?」

少なくとも私は見せられたとき不快でむかついたし、私の友人は驚いたとかこわかったとか言っている。だって1人で夜道を歩いてたら急に知らないおじさんがちんこを出してニヤニヤしてるんだよ?レイプされるかもしれないし、急に刺されるかもしれないじゃん。だってちんこ出してる人間がまともなわけないから。まともなわけないじゃん???

すると露出狂さんは露出のシチュエーションを語り始めた。

露「ブックオフで本読んでる子がいたから、チャックおろしてぼろんって。『見てて』って言ったら女の子も本とちんちんを交互に見てたよ」(①)

露「新幹線で修学旅行生がいて。男子からは見えないところで女子たちに見せたらキャーキャー楽しそうに笑ってくれてたよ」(②)

露「ゲーセンのプリクラコーナーで中学生たちが撮ってたから、向かいの機種のなかに入って、その子たちが目の前に来たタイミングでぼろんって。一人の女の子は『私はじめてみたー!』って言ってた。俺のちんこ見れて嬉しかったみたい。良いことしたな~」

これ全部ほんとに言いました。えっ?やばくないですか?認知歪みまくってません?ビューティープラスかってくらい美補正かかってませんか????
正直ドン引きしてたんですけどマジで反論させてくれ!!!

①その女の子は驚いて戸惑ってるんだよ!!いやブックオフで立ち読みしてたら急に隣におっさん来てちんこだして『見てて』とか言われてみ?びびるやろ、ただでさえブックオフは変な人多いのに(ブックオフごめん)でも店員さん呼ぼうとしたり立ち去ろうとしたりしたら何されるかわかんないじゃん。だってちんこだす人間がまともなわけないじゃん。てかパニックになるわ。だってブックオフで立ち読みしてたらおっさんにちんこ見せられるとか想定してないんだから。
男の人は想像しにくいかもしれないけど本屋やブックオフは痴漢が多い。すれ違いざまにお尻触られたり隣にぴったりくっつかれたり。私も中学生のときブックオフを出たら20歳すぎの陰キャバンドマンみたいなやつが「あれ?どっかで会ったことない?」と声をかけてきて、その数日後にブックオフで立ち読みしていたら「この間の子だね、偶然!ちょっと話いい?」とまた声をかけてきてメアドを聞かれたことがある。運命を演出しようとすな。もちろん中学生相手になんやかんやしようとしたら犯罪だしシンプルにキモい。
そんなことがブックオフではある。この露出狂もブックオフを選んだというのは自然な気がすると妙に納得してしまった。ブックオフは他の古本屋に比べると長時間滞在が許されているということ、またそれゆえ「買うつもりはないけど暇つぶしに」「店に入るお金はないから」という冷やかしが集まる。偏見かもしれないけど低所得者層が集まりやすい気がする。マジでブックオフは性犯罪の温床だからおちおち立ち読みもできねぇ。

②「やべぇやつがいた!」ってネタにされてるんだよ tiktokで撮影されて晒されてないだけまし

③お前みたいなやつがいるからプリクラが「男性のみでの入店禁止」にされるんだよ、記念にプリクラを撮りたいけど入れない男子高校生たちに謝ってほしい

痴漢の認知は歪んでるという話を聞く。「スカート短いから触られたいんだ」とか「女性専用車両に乗ってないから痴漢されても仕方ない」とか。もちろんバカげた話なんだけど、ずっと遠くに感じていた『加害者側の心理』を生まれて初めて身近に感じてゾッとした。
こわいとかむかつくとかを超えて不思議だった。

露出狂さんはこうも言った。

露「レイプとか痴漢はしないんだ。触られたり、ましてや犯されたりしたら怖いしショックでしょ?でも露出は害がない。体に触れないし、痛いことはしない。ぼくは露出が趣味で楽しいし、見た方も笑って済む話。誰も傷ついていない」

確かにそうなんだけど。体は傷つかないけど。
ものすごく不思議だった。レイプや痴漢が悪だと分かっているのになぜ露出は良いと思っているのか。どうしたらこういう認識になるのか。
そもそも捕まる恐怖はないのか、と尋ねると

露「被害者はいないから捕まらない」

と言った。う~~~~~んすごい。

露「露出は笑ってくれるでしょ」

露出狂さんと話していたら、彼が楽しいという気持ちで露出している以外に、良い意味でのサプライズとして露出していることに気付いた。相手を喜ばせようとしているのだ。ちょっとブラックなユーモアとして実践しているのだ。悪気はそこに一切なかった。
その心理が不思議でならなかった。彼を責め立てる気持ちは次第に失せて、彼の語る「露出を見た人の反応」に聞き入ってしまった。
(再三言うが犯罪だし到底許容できない)

いわく、みんな笑うらしい。笑って「やばい人見た~」と友人に話すのだ。
もしかしたら彼のなかでの彼自身の自己認識は「ピエロ」なのかもしれない。少なくとも彼は自分の道化めいたおかしな行動が人を笑わせ、学校や職場でのネタになり、「今日もいるんじゃない?」と珍獣を見るように再びやってくるのが楽しくて仕方ないらしい。

その話を聞きながら、中学生のとき、通学路にいつも知的障がいがあると思われる中年の男性が股間を握って立っているのを、おもしろおかしくみんな滑稽なものとして見て、通学路の名物にしていたのを思い出した。私は陰キャだったのでその輪に入れずその男性のことをなんとも思っていなかったが、露出狂さんがなりたいのはこういう存在らしかった。(といっても前者は障がいを持っている方であり、彼と同じものとして数えてはいけない)

病院とかいったらそういうの治せるらしいよ、逮捕されたら元も子もないじゃん、と私は助言(?)したのだが、

露「たぶん露出はやめられないと思う」

と彼は言った。

わたし「いつから露出してたの?」
露「いつだったか覚えてないけど、成人して少ししてから。」

気になった私は彼の恋愛について尋ねた。

わたし「初めてセックスしたのっていつ?」
露「高校生のときに彼女とした」
わたし「案外普通ですね……」

すると彼は畳みかけるように頬を赤くしてこう言った。
露「本当は姉貴とセックスしたかった
わたし「え?」
露「姉貴は胸がでかくて、中学生のときよくぼくのちんちんを触ってくれた。でも親にバレて何もできなくなった」

え???????????

もしかしてここまでのやつ全部妄想か???
現実にそんな姉いなくない????全部妄想???
露出狂ではない????

結局全部妄想だとしたらそれはそれでいいんだけど??
混乱するわたしに、

露「姉貴とセックスしたら人生違ってたかも」

と言い残して露出狂さんは去っていった。