現金満タン、ハイオクで。

サブカルチャーがだいすき。ツイッターの延長なので詳しくはツイッターを見てくれ。

2021年にこんな映画も観ていたというまとめ

2021年中に観ていたけどなんか書き忘れていた作品がちょこちょこあったので、半券を見返したりしながら、内容をなんとなく覚えているものだけ振り返っていったりします。なんて言うと、年末感がすごいな。師走にちなんで、駆け足です。(つって書いてたが、年を越してしまいましたね

ちなみに以下は下書きにあったやつです。

とんでもねえ異常気象にも慣れつつある令和。暑かったり涼しかったり暴風雨だったり真夏日マックスだったり、ただでさえ盆に終戦に湿気にと陰鬱でくらくて妙に惹かれてしまう日本の夏がよくわからねえことになってますネ。

私はそんな夏に振り回されているのか、そう言い訳をつけて精神を甘やかしているのか、躁鬱がそこそこの度合いに達して映画を全然観ていません。フィクションに2時間も集中ができないし、エンドロールの空虚さに耐え切れそうにない。
エンドロール、ひどくないですか?あれだけ私を取り込んで世界が存在していたのに、その先にも登場人物たちの人生は続くのに、2時間が過ぎれば途端に「はいおしまい!フィクションなので!」と私を突き放して、世界が遮断されるじゃないですか。ずるいよ~~。でもそんなになるまでゼロから世界を構築できるのは凄いし、そのために膨大な人数のスタッフが関わっているのだと認識できるエンドロールは、空虚で最悪で私を遮断するくせに、フィクションの余韻を漂わせる最高の装置です。つらい。なにいってるかわからなくなってきた。

どうやら私はそんな夏の所感だったらしい。

 

 

ゴジラvsコング』

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ハリウッド版「ゴジラ」シリーズの「GODZILLA ゴジラ」(2014)、「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」(19)と、「キングコング:髑髏島の巨神」(17)をクロスオーバーして描く「モンスターバース」シリーズの第4作で、ゴジラキングコングという日米の2大怪獣が激突する。モンスターの戦いで壊滅的な被害を受けた地球。人類は各地で再建を計り、特務機関モナークは未知の土地で危険な任務にあたりながら、巨大怪獣のルーツの手がかりを掴もうとしていた。そんななか、ゴジラが深海の暗闇から再び姿を現し、世界を危機へ陥れる。人類は対抗措置として、コングを髑髏島(スカルアイランド)から連れ出す。人類の生き残りをかけた戦いは、やがてゴジラ対コングという未曽有の対決を引き起こす。監督は「サプライズ」やNetflix実写版「Death Note デスノート」などを手がけたアダム・ウィンガード。出演はアレクサンダー・スカルスガルドレベッカ・ホール、「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」から引き続き登場するミリー・ボビー・ブラウンカイル・チャンドラーほか。また、「GODZILLA ゴジラ」「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」で渡辺謙が演じた芹沢猪四郎博士の息子・芹沢蓮役で小栗旬が出演し、ハリウッドデビューを飾った。

ゴジラvsコング : 作品情報 - 映画.com (eiga.com)

映画『ゴジラvsコング』公式サイト

 

観る前のわたし「うちのゴジラがでっけーゴリラごときに負けるわけないのだか??笑笑笑」

 

観ているわたし「ゴジッ…ゴジラー!いけ!コング!やれ!負けるな!ウォーー!ウォ……?あっ……あー!ウォーー!ゴジラ!コング!(泣)」

 

やった~~~~~~!!!!!バカな映画のバカなシリーズのバカな最新作だ~~~~~!!!観てました!忘れてた!忘れるな!たぶん脳内で映画ではなくプロレスにでも分類してしまったのかもしれない。
な~~~んも難しいこと考えなくてE~~~!がばがばの人間にがばがばの世界観、とにかく「な~んかかっけ~っしょ!!(^-^)」というロマンしかない!そこまで自分の「な~んかかっけ~っしょ!!(^-^)」を信じて製作できるのは凄いな、私もそんな風に生きてみたいな、そんな気持ちになりました。


内容については小難しいことが一切ないので特に言及することはないのですが、ラストシーンの「でっけー借りができちまったな」みたいなヤンキー漫画ライクの表情がたまらなくいとおしかったです。

 

ちなみに私は家に『黄龍の村』やら『サスペリアpart2』やら『ヒッチャー』やら『スカイライン逆襲』やらなんやらのポスター類を金色の額縁に飾って悦に浸っているのですが、このゴジラシリーズ(とくに髑髏島)のポスターが飾りたくてたまりません。どなたか髑髏島日本版ポスターを見つけたら教えてください。お願いします。

 

『RUN ラン』

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パソコン画面上でドラマが展開するという新機軸で注目を集めたサスペンススリラー「search サーチ」のアニーシュ・チャガンティ監督が、母親の娘への歪んだ愛情の暴走を描いたサイコスリラー。郊外の一軒家で暮らすクロエは、生まれつきの慢性の病気により、車椅子生活を余儀なくされていた。しかし、前向きで好奇心旺盛な彼女は地元の大学への進学を望み、自立しようとしていた。ある日、クロエは自分の体調や食事を管理し、進学の夢も後押ししてくれている母親ダイアンに不信感を抱き始める。そして、クロエの懸命な調査により、ダイアンが新しい薬と称して差し出す緑色のカプセルが、けっして人間が服用してはならない薬であるということが判明してしまう。クロエ役をオーディションで抜擢された新人女優キーラ・アレン、母ダイアン役をドラマシリーズの「アメリカン・ホラー・ストーリー」のサラ・ポールソンがそれぞれ演じる。

 RUN ラン : 作品情報 - 映画.com (eiga.com)

映画『RUN/ラン』公式サイト 6月18日(金) TOHOシネマズ 日本橋他全国ロードショー

め~~~~っちゃおもしれ~~
スリラーとして実に一級で、とにかくちゃんと正統派に面白いので、スリラーに飢えている人間は今すぐに観てほしい。

病気がちな車椅子の娘が母親に囚われるという、精神的にも肉体的にも追いつめられる二重のスリラーなのですが、健常者であればなんでもない程度のことが(精神的にも肉体的にも)娘にとっては檻となり、自身をきつくとらえてくる。
ミニマムな地獄と呼ぶべきか、そのまるで掌サイズの牢獄がどこまでも続いていて、日常の些細な疑念から始まった脱出劇は狭い世界のなかで恐ろしいほどに押し広げられ転がるように展開していく。緩急のつけ方が非常にうまくて、ほっと一息ついたと思ったら……!!というアップダウンがこちらを息苦しくさせてくる。

とにかくちゃんと正統派に面白いです。病院終盤の「逆襲」も、やりすぎないラインで娘の圧倒的勝利を描き切っていて、秀逸でした。こういうのでいいんだよ。

 

ザ・ファブル 殺さない殺し屋』

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南勝久の人気コミックを岡田准一主演で実写映画化した「ザ・ファブル」のシリーズ第2作。裏社会で誰もが恐れる伝説の殺し屋ファブル。1年間誰も殺さず普通に暮らすようボスから命じられた彼は、素性を隠して佐藤アキラという偽名を使い、相棒ヨウコと兄妹を装って一般人として暮らしている。一見平和に見えるこの街では、表向きはNPO団体「子供たちを危険から守る会」代表だが裏では緻密な計画で若者から金を巻き上げ殺害する危険な男・宇津帆が暗躍していた。かつてファブルに弟を殺された宇津帆は、凄腕の殺し屋・鈴木とともに、復讐を果たすべく動き出す。一方アキラは、過去にファブルが救えなかった車椅子の少女ヒナコと再会するが……。岡田准一木村文乃佐藤浩市ら前作からのキャストに加え、宇津帆役の堤真一、ヒナコ役の平手友梨奈、殺し屋・鈴木役の安藤政信が新たに参加。前作に続き江口カンが監督を務めた。

 ザ・ファブル 殺さない殺し屋 : 作品情報 - 映画.com (eiga.com)

映画『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』公式サイト|大ヒット上映中!

アクションが凄いのは分かるし金かけてるのも分かるのですが、前作以上に「このすごいアクションを観てくれ!」という圧が凄すぎて、最重要の脚本演出がおざなりになっている印象。前作でそこが残念だったので今回払拭されていたら良かったのですが、「アクションをたのしむ映画」になってしまっていたな……というのが正直なところです。こんなにアクション頑張ってるのにどこかテレビサイズな印象を拭えないのはなぜなのか。
と色々言いましたが、肩の力抜いて気楽に観られる映画だし、決してつまらないわけではないので、お手軽に岡田准一のアクションが観たいときには非常に良いと思います。燃えよ剣とか観たら、しんどくなるし……。

最近の堤真一、ヤバサイコパス役多くないですか?

 

『サイコ・ゴアマン』

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カナダの過激映像集団「アストロン6」のメンバーで、「マンボーグ」「ザ・ヴォイド」の監督として知られるスティーブン・コスタンスキが監督・脚本を手がけたSFスプラッターアドベンチャー。庭で遊んでいた8歳の少女ミミと10歳の兄ルークは、太古の昔より地底に埋められていた悪魔「残虐宇宙人」をよみがえらせてしまう。銀河中から恐れられる残虐宇宙人の復活により地球は絶体絶命の危機に陥るが、光る謎の宝石をミミが手にしたことで、残虐宇宙人は彼女に絶対服従せざるを得なくなる。「サイコ・ゴアマン」と名付けられた残虐宇宙人は、子どものいたずらに付き合うハメに。その頃、残虐宇宙人の復活を察知した銀河系の怪人たちが、抹殺のため地球へと向かっていた。

 サイコ・ゴアマン : 作品情報 - 映画.com (eiga.com)

『サイコ・ゴアマン』オフィシャルサイト

PG!PG!PG!PG!PG!PG!PG!PG!PG!やった~~~~

ちゃちな特撮じみた宇宙人たちの造形が、それでいて細部までさりげに作りこまれていて、私の生まれる前のウルトラマンなんかをリバイバルしたような妙な懐かしさと安心感。作り手の愛と楽しさが存分に伝わってきて(このあらすじを書くヤツがつまらないわけがない)、最後までかぶりつきで観て笑って終われる素敵にサイコーな映画です。よく考えたらかなり邪悪な『ホームアローン』がクリスマス映画になれるなら、『サイコゴアマン』がクリスマス映画になってもええやろがい。
主人公ミミがめちゃくちゃに非道で邪悪で、残虐宇宙人も若干引いてるのがたまりません。全然改心とかせず、ナチュラルにずっと非道で良い。最終的に、今まで全然見たことないタイプの愛が生まれちゃうのもたまりません。映画は、「泣ける」「笑える」「キュンキュンする」「共感する」だけではない。こういう愛もあるねん。

 

『SEOBOK ソボク』

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永遠の命をもつクローンの青年と、彼を守ることになった余命わずかな元情報局員の運命を描いた韓国発のSFサスペンスドラマ。余命宣告を受けた元情報局員の男ギホンは、国家の極秘プロジェクトによって誕生した人類初のクローン、ソボクの護衛を命じられる。ところが任務開始早々、何者かの襲撃を受ける。からくも生き延びた2人だったが、人類に永遠の命をもたらす可能性を秘めたソボクの存在を狙い、その後もさまざまな勢力が襲ってくる。危機的な状況の中で逃避行を繰り広げるギホンとソボクは、衝突を繰り返しながらも徐々に心を通わせていくが……。「新感染 ファイナル・エクスプレス」のコン・ユが元情報局員ギホン、ドラマ「青春の記録」のパク・ボゴムがクローン青年ソボクを演じる。監督は「建築学概論」のイ・ヨンジュ。

 SEOBOK ソボク : 作品情報 - 映画.com (eiga.com)

映画『SEOBOK/ソボク』オフィシャルサイト 2021年7/16公開

予告やポスターで煽られているほどそんなに「君か、世界か――」ではない。

思ってるほどブロマンスでもない。ソボクが大体綾波レイなんだけど、想像よりもずっと普通の男の子で、それゆえ主人公の心が揺れ動かされたのは非常に分かるのですが…………おかあさんひどくない????親っていっつも身勝手だよな、すぐエヴァに乗れとか言ってくるし こっちまだ14歳やで ほんまによ

予告で煽られているほどブロマンスでもなければ世界規模でもないので肩透かしを食らった気持ちにはなりましたが、とはいえ終盤にかけての怒涛の能力戦の演出は見物。リトルナイトメア(ゲーム)のラストシーンみたいになっていましたね。あと相変わらず韓国のラーメンうまそう。

そんなに「君か、世界か――」ではないので、ブロマンスは期待せず、SFをふつうにみるつもりで鑑賞するのが最適解かと思われます

 

『オールド』

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シックス・センス」「スプリット」のM・ナイト・シャマラン監督が、異常なスピードで時間が流れ、急速に年老いていくという不可解な現象に見舞われた一家の恐怖とサバイバルを描いたスリラー。人里離れた美しいビーチに、バカンスを過ごすためやってきた複数の家族。それぞれが楽しいひと時を過ごしていたが、そのうちのひとりの母親が、姿が見えなくなった息子を探しはじめた。ビーチにいるほかの家族にも、息子の行方を尋ねる母親。そんな彼女の前に、「僕はここにいるよ」と息子が姿を現す。しかし、6歳の少年だった息子は、少し目を離したすきに青年へと急成長していた。やがて彼らは、それぞれが急速に年老いていくことに気づく。ビーチにいた人々はすぐにその場を離れようとするが、なぜか意識を失ってしまうなど脱出することができず……。主人公一家の父親役をガエル・ガルシア・ベルナルが演じ、「ファントム・スレッド」のビッキー・クリーブス、「ジョジョ・ラビット」のトーマシン・マッケンジー、「ジュマンジ」シリーズのアレックス・ウルフらが共演する。

オールド : 作品情報 - 映画.com (eiga.com)

映画『オールド』公式サイト

荒唐無稽。それに尽きる。なのに物語として成立していて、そしてめっちゃ面白い。

シャマラン監督の“フリークス”な味をランタイム108分で存分に味わうことができて、一生が一日で終わるというスピード感から飽きることなく物語が展開して、ずっと釘付けで観てしまった。
破綻しているはずの論理……そもそも成立させる気のないようなありえない論理はなぜか物語の上で奇妙なバランスで成り立っていて、「一生を一日で」終えるビーチで登場人物たちが外見だけでなく内面も成長し老いていって、人間のライフステージを僅か数十分で全て見せつけられたような凄みすらある。

それでいてちゃんと「キモイ」し「こわい」ので、めちゃくちゃ変なはずなのにスリラーとして成立してる。

ありえない荒唐無稽さを成り立たせる技量、やっぱスゴ

 

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』

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1969年5月に東京大学駒場キャンパスで行われた作家・三島由紀夫と東大全共闘との伝説の討論会の様子を軸に、三島の生き様を映したドキュメンタリー。1968年に大学の不正運営などに異を唱えた学生が団結し、全国的な盛り上がりを見せた学生運動。中でももっとも武闘派とうたわれた東大全共闘をはじめとする1000人を超える学生が集まる討論会が、69年に行われた。文学者・三島由紀夫は警視庁の警護の申し出を断り、単身で討論会に臨み、2時間半にわたり学生たちと議論を戦わせた。伝説とも言われる「三島由紀夫 VS 東大全共闘」のフィルム原盤をリストアした映像を中心に当時の関係者や現代の識者たちの証言とともに構成し、討論会の全貌、そして三島の人物像を検証していく。ナビゲーターを三島の小説「豊饒の海」の舞台版にも出演した東出昌大が務める。監督は「森山中教習所」「ヒーローマニア 生活」の豊島圭介

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実 : 作品情報 - 映画.com (eiga.com)

映画『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』公式サイト

私は文学部卒なので世間の平均値よりは少しだけ三島由紀夫に親近感があるのですが、とはいえ平成生まれZ世代(ギリギリそうらしい)の私にとって全共闘三島由紀夫学生運動も完全に教科書のなかの出来事。思想が強めな高校の同級生らが京大へ進学しなにやら「じみた」ことをしたりしなかったりしていることだけ知っていますが、とにかくめちゃくちゃに遠い出来事。でも少し前に70歳前後の知人と話していて、「大学の卒業試験がある頃は機動隊が入ってきてわちゃわちゃするって知ってたから、勉強しなかった。案の定試験はなくなって、みんななんとなく卒業した。学生運動の盛んな時期だったからね、俺は麻雀してたけどワラ」つってて、エ~~~~~~~~歴史じゃん!となりました。
というどうでもいい話を思い出しながらこの文章を書いていますが、本作は監督がこの狂乱を肌で知っている世代はないからか比較的観客的視座に近く、さほど三島由紀夫や歴史に詳しくなくても「ちょっと興味あるし観てみるか」のスタンスで十分楽しめるもの。言い換えれば、識者にとっては物足りなく感じてしまうかもしれないけど、当時の映像や関係者のコメントを通して映される「歴史」は、歴史という物々しさよりもエンターテインメントに近しい。とにかく、良い意味で軽い気持ちで観られるのが、よいです。ネ。

 

バトルシップ

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ハワイ沖の太平洋上で大規模な軍事演習を行っていた、アメリカを中心とした世界各国の護衛艦隊の前に、突如として正体不明のエイリアンの母船が出現。地球側の呼びかけ応じることなく、侵略を始める。演習に参加していた米海軍の新人将校アレックスや、アレックスがライバル心を抱いている海上自衛隊の指揮官ナガタらは、弱点もわからない謎の侵略者と相対することになる。

バトルシップ : 作品情報 - 映画.com (eiga.com)

どことなく雑な感じが否めないし脚本もオイッとなったりするが、スケールがでかいし映像が派手で気楽に楽しめる。浅野忠信がかっこいい。浅い感想しか出てこん。浅野だけに、ってな

 

ナチス第三の男』

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その非道さからヒトラーも恐れ、150万人を超えるユダヤ人虐殺の首謀者として絶大な権力を手にしていったハイドリヒ。その暴走を止めるため、チェコ亡命政府は2人の若き兵士を暗殺チームとしてプラハへ潜入させた。綿密な計画を立て、慎重に待ち続けること数カ月。ついに2人はハイドリヒ暗殺計画決行の朝を迎える

ナチス第三の男 : 作品情報 - 映画.com (eiga.com)

http://hhhh-movie.asmik-ace.co.jp/

クオリティも決して低くなく、むしろ映画として高品質であると思うのですが、なんとなく薄い印象を受けてしまう。というのは、おそらく、視点がさまざまに動くので個々人にズームした内面を描く厚みに欠けてしまう一方で、人間1人1人が無数に集合して作られる歴史というものを俯瞰的・体系的に描いているわけでもないという点に由来するのか。ただこえは「惜しいな~」という私個人の感情で、つまらないとかセンスが悪いとかそういう話ではないです。ベストセラー小説なので、そこは安心して観られます(長いものに巻かれる女)

ヒトラーの伝記物は世に大量にあるので、ちょっと珍しめのナチス伝記物を見られて満足でした。

 

『ロスト・バケーション』

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サーファーで医者のナンシーは、休暇で秘境のビーチにやって来た。時を忘れ、日が暮れるまでサーフィンを楽しんだナンシーは、海中で突然何かにアタックされ、足を負傷してしまう。なんとか近くの岩場にたどり着いたナンシーは、岩の周囲を旋回するどう猛で危険な存在が自分を狙っていることに気がつく。岩場から海岸までの距離はわずか200メートルだが、時間とともに潮が満ち、海面が上昇。足下の岩場が沈むまでの時間は、わずか100分しか残っていなかった。

ロスト・バケーション : 作品情報 - 映画.com (eiga.com)

おもしれ~~~んよこれ。ある意味ワンシチュエーションで、風景も状況もずっと同じなのですが、ちゃんとスリリング。玉石混交の類語に「サメにナチス」がありますが、そんなこんなであまり期待せずに本作を観たので、予想外にめっちゃおもしろかった。ちゃんとサメで、ちゃんと絶望的。太平洋で漂流したり海底のケージに取り残されたりするのも恐いですが、すぐ目の前に陸があるのに行けないという焦れったさが、サメ映画にしては珍しい風味の美味にしています。ラストは若干アグレッシブすぎるきらいはありますが、そこをふくめても、全体的に秀作なサメ映画。サメってたまに当たりがあるからやめらんないのよ ジュラシックシャークの話はNO

 

『イントゥ・ザ・ストーム』

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観測のため荒れ狂う竜巻に立ち向かう「ストームチェイサー」と呼ばれるプロフェッショナルを中心に、直径3200メートルに及ぶ超巨大竜巻に直面した人々の姿を描いたディザスターパニックムービー。POV(主観映像)方式も取り入れた臨場感あふれる映像で、荒れ狂う竜巻に襲われたアメリカ中西部シルバートンの人々の壮絶な一日を描き出していく。

イントゥ・ザ・ストーム : 作品情報 - 映画.com (eiga.com)

ストームチェイサーという職を知ったのはクレイジージャーニーででしたが、そこで登場した青木豊さん(日本で唯一のストームチェイサーらしい)の竜巻を追う姿を見ていたので、本作のチェイサーたちは「映画とはいえ、やりすぎだろ!」という気持ちにさせられる。あまりにリアルだと映画映えしないので、仕方ないですが。竜巻が全てを破壊していく様はさながらモンスターのようで迫力は十分。いろいろ出てくる登場人物たちの人間模様は若干蛇足に感じたので、キャラクターを絞ってその人間模様を絡めながら竜巻にもっと焦点を当てたほうがパニック映画としてはより良かったかも。日本人にとって竜巻はそこまで馴染みがないですが、最近も大きな被害があったので、こういった映画を観ると「私の知らない種類の不幸に突然襲われる人が世の中にはたくさんいるんだな」と妙に不思議な気持ちになります。『クロール 凶暴領域』で「台風の影響でワニが街に出てきた」という設定を提示されたときの、あの不思議な感じ。ワニて。アメリカ。異文化。私の知らない種類の不幸。

 

『メッセージ』

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ある日、突如として地球上に降り立った巨大な球体型宇宙船。言語学者のルイーズは、謎の知的生命体との意思疎通をはかる役目を担うこととなり、“彼ら”が人類に何を伝えようとしているのかを探っていくのだが……。

メッセージ : 作品情報 - 映画.com (eiga.com)

「超常的なものに知恵で立ち向かう」という話が大好きなので(空想科学読本かなり好きでした)、私はかなりラブな種類の映画。宇宙人モノとしては派手な戦闘やグロテスクさがないので人によっては物足りないだろうし、「亜種」な映画ではあるのですが。
実際に宇宙人が人類の目の前に現れたとき、どうやって意思疎通をするのか。宇宙人が都合良くテレパシー機能を搭載している可能性はきっと低い。異文化との交流、そのための言語の習得、タブーの交換。超常性に対する現実性、そこに時空を超えるファンタジーが絡んで、たった1人の女の人生が地球規模に膨張して全てがない交ぜになるような映像体験が味わえます。
いわゆるSFとしては異色ぎみのものですが、私はどんぴしゃでした。

 

ヒトラーを殺す42の方法』

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アドルフ・ヒトラーの暗殺計画は単独犯のものから組織的なものも含め、少なくとも42あった。
初期の頃の暗殺計画は、銃撃や万年筆や花束の中に毒を潜ませるというものであったが、次第に警備が厳重になると巧妙なものになっていった。
家具職人、ゲオルク・エルザーが企てた暗殺計画は、演説会場の柱の中に時限爆弾を埋め込み、ヒトラーの演説中にタイマーで爆死させるというものだった。
他にも、ソ連やイギリスによる暗殺計画、身内の部下たちによる暗殺計画もあったのだが、ヒトラーは悪運に助けられてか生き延びることに・・・。

映画として観たら「映画か?」という感じなのですが、政治的啓蒙なども特に感じられないのですが、「ほ~当時いろんな手を使って暗殺しようとしたんだな~ええ、そんな手段いく?」という、物珍しい記録を見た満足感はあります。ダイジェストのように流れていくので、批判精神に則るのであれば、(ヒトラーに限らず)過去に起きた・起こしたあらゆる人災や過ちとも呼べるものを俯瞰的に流し観することで他人事感が生まれすぎてしまうきらいはありますが ……まあ啓蒙精神の作品はすでに多く存在しているので、いいでしょ ゆるく見られる映像集です

 

以上!あとは履歴や半券を見返しても「当時の感想、一切思い出せん……」となったのでわからん!
でもそういうなんの役にも立たねえしわたしの記憶にもさして残らねえ無数の映画や本や音楽がこの世にめ~~~~ちゃくちゃいっぱいあるから世界は成り立ってるし、人間は生きていけてるんだよな。わたしが感動しなかった映画がだれかの魂をちょびっとだけ支えていたりするんだよな。サイコ~~じゃん。おやすみ世界よい夢を。