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2021年!3月!映画!まとめ!

こんにちは!

なんだかちょこちょこお金が消えてるな……?と思っていたある日部屋からがっつり2桁が消えた私です。身内か自分の多重人格を疑わねばならない状況でめまいを起こして死にそうでしたが、生きています。

1回もまだ払っていない新しいスマホをぶっこわしたり、別件で警察に被害届を出したり、その帰りにマジで知らないおじさんに肩を殴られたり、火傷したり、気付いたら背中に大きな傷跡がついていたり、そろそろ厄払いにいこうかなと思っています。

 

◆ ◆ ◆

『ガンズ・アキンボ』

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スイス・アーミー・マン」「ハリー・ポッター」のダニエル・ラドクリフが主演を務め、両手に拳銃が固定された状態でデスゲームに参加させられた男の戦いを描いたアクション。ゲーム会社でプログラマーとして働くマイルズは、ネットの掲示板やコメント欄に過激な書き込みをして鬱憤を晴らしていた。ある日、マイルズは本物の殺し合いを生配信する闇サイト「スキズム」に攻撃的な書き込みを繰り返し、サイトを運営する闇組織のボスを怒らせてしまう。組織に襲撃され気を失ったマイルズが目を覚ますと、両手にボルトで拳銃が固定されていた。さらに元恋人も人質にとられたマイルズは、「スキズム」で最強の殺し屋ニックスに24時間以内に勝てば解放すると言い渡される。殺し屋ニックス役に「レディ・オア・ノット」のサマラ・ウィービング。監督・脚本は「デビルズ・メタル」のジェイソン・レイ・ハウデン。

 (ガンズ・アキンボ : 作品情報 - 映画.com (eiga.com)

映画『ガンズ・アキンボ』オフィシャルサイト

 【総評:☆4.1】

ストーリー:☆3.8

演出:☆4.0

俺の好み度:☆4.5

 

ダニエル・ラドクリフがピンチに陥れば陥るほど面白い!シチュエーションも倫理も周りへの迷惑のかけ方も史上最低最悪の最高なデスゲーム映画。

(街中でドンパチとカーチェイスをして無関係な他人を死なすな~!!)

 

ネットでイキり散らかしたやつがイキりの代償にしてはデカすぎる目に遭うという点で、日本の映画やドラマではせいぜいちょっと痛い目に遭ったり社会的制裁を下されたりする程度なのに対してアメリカはやばいヤツにつかまってデスゲームに参加させられるからやっぱスケールちげぇな~~~!と『ザ・ハント』で言いましたが、やっぱ欧米はスケールが違いますね。ネットでイキっただけでこんな目に遭うなんて、人生の幸不幸のバランスはプラマイゼロになるという話は大ウソですね。

 

そんなわけでネットでイキったせいでイカれた集団に拉致られて両手に拳銃をつけられてイカれたデスゲームに参加させられてさあ大変!という、パワーで押し切る映画。設定の悲壮感は一歩間違えばSAWになりかねませんが、どこまでもそれをコメディに昇華していて、ダニエル・ラドクリフが危機に陥れば陥るほど、味方であるはずの観客である我々もニヤニヤとした笑いが止まらなくなってくる。

湿っぽさのないからりとしたキャラクターの描き方がそのブラックな笑いをうまく生み出し、しかしながらぶっ飛びまくったコメディ(エンタメ性)の中にある冷静なリアリズムがこの映画に喜怒哀楽の「喜」「楽」のみならず「怒」「哀」をにじませている。

 

オチに関してはこういう弱者反撃型映画のよくあるオチではあるのですが、カタルシスがそこにあるのでエンタメとして問題なし!やったね

 

 

スカイライン 逆襲』

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地球人を“収穫”するため襲来した宇宙人との戦いを描いたSFアクション「スカイライン 制服」「スカイライン 奪還」に続くシリーズ3作目。15年前に地球を襲ったエイリアン「ハーベスター(=収穫者)」の目的は、人類を資源として利用することだった。捕らえられた人々は脳を「パイロット」と呼ばれるサイボーグに移植され、奴隷として使われた。ハーベスターの宇宙船が放つ青い光の影響で特殊なDNAを持つことになったローズは、抵抗軍を結成してハーベスターと戦い、彼らを一度は撃退する。しかし、5年後、ハーベスターは反撃の準備を着々と進め、地球に残った30億ものパイロットを再び操ろうとしていた。その計画を阻止するため、ローズは精鋭部隊とともに敵の拠点に向かうが……。主人公ローズ役は人気ドラマ「The 100 ハンドレッド」のリンゼイ・モーガン。「ザ・レイド」シリーズで知られるインドネシアのアクション俳優ヤヤン・ルヒアンも前作から続投。「スカイライン 制服」で製作・脚本、「スカイライン 奪還」では監督・脚本を務めたリアム・オドネルが再びメガホンをとった。

 (スカイライン 逆襲 : 作品情報 - 映画.com (eiga.com)

映画『スカイライン -逆襲-』公式

 【総評:☆4.2】

ストーリー:☆3.8

演出:☆4.8

俺の好み度:☆4.0

 

細かいことは気にしない!ずっと少年漫画の文脈!これがスカイラインや!!

という感じで、内容の感想を書けと言われたら「なんか……“スカイライン”……」としか言えないのですが、それくらい“スカイライン”。良い意味でどこかで見たことある展開の連続で、まさに少年漫画の文脈。なにが良いって聞かれたら分からんけど、とにかく、良い。

『征服』に比べたら『奪還』『逆襲』は予算が段違いのはずなのですが、『逆襲』にいつまでも漂うB級感や安っぽさがたまらない。やたらセットとかがB級。安っぽいと言うと批判のようですが、言い換えるならば「手作り感」。どこまでも手作りで、どこまでもファンアートチックで、どこまでもファンと制作がスカイラインを愛している姿勢が滲み出ている。

スカイラインは愛すべき馬鹿映画。ずっと馬鹿であれ。そしてスカイラインよ、永遠に。わたしはきみを忘れない。

奪還を初めて見た時のあの興奮、衝撃、その全てを私は忘れません。LOVE 

 

 

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』

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庵野秀明監督による大ヒットアニメ「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズの最新作にして完結編。1995~96年に放送されて社会現象を巻き起こしたテレビシリーズ「新世紀エヴァンゲリオン」を再構築し、4部作で描いた「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズ。2007年に公開された第1部「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」、09年の第2部「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」、12年の第3部「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」に続く今作は、「新劇場版」シリーズの集大成となる。テーマソングは、これまでの「新劇場版」シリーズも担当した宇多田ヒカル。ミサトの率いる反ネルフ組織ヴィレは、コア化で赤く染まったパリ旧市街にいた。旗艦AAAヴンダーから選抜隊が降下し、残された封印柱に取りつく。復元オペの作業可能時間はわずか720秒。決死の作戦遂行中、ネルフのEVAが大群で接近し、マリの改8号機が迎撃を開始した。一方、シンジ、アスカ、アヤナミレイ(仮称)の3人は日本の大地をさまよい歩いていた……。

 (シン・エヴァンゲリオン劇場版 : 作品情報 - 映画.com (eiga.com)

エヴァンゲリオン公式サイト

 【総評:☆4.2】

ストーリー:☆4.0

演出:☆4.5

俺の好み度:☆4.0

 

やめろ~~~~ッッッ!!!!終わるな~~~~~!!!!

 

今までのエヴァエヴァのセットやスクリーンを力尽くでたたき壊して「はいこれ虚構だから!おしまい!!!」って感じでしたが、シンエヴァエヴァのセットやスクリーンを丁寧にひとつずつ箱にしまい込んで「これ虚構だからおしまいだけど、みんな生きような」って感じで、なんだか悲しくなってしまった。

庵野庵野……大人になるな……私たちに「大人になれよ!!」とキレながら叩いてくるきみであってくれ……そんな……そんなさあ……優しく「現実は続いていくからみんなどうにか救われて大人になって毎日を生きていこうね☺」みたいに諭してこないでくれ……やだ……いやだ……ぼくは子供のままでいたい……。

「虚構に逃避するな!!」ってキレられたら反発できるのに、優しく「虚構に逃避してもいいけど現実の毎日を生きていくことも頑張ってみようね」みたいに言われたら逆らえないじゃんか。わたしが23歳だから耐えられたけどリアルタイムから観てたおじさんだったら耐えられなかった。

わたしは“エヴァ”がきれいに終わったことにも傷ついているし、事実上カヲシンが不可能になったことにも傷ついている。所詮カヲシンはひな鳥の刷り込みで、オタクとしての自我が芽生える前に世間からカヲシンだと言われたからそう受け止めただけなのに、なぜこんなに傷ついているのだろうか。それは“エヴァ”が終わってしまったから。

あんなにみんな「はやくエヴァ完結させろ」と文句垂れていたのに、いざ終わるとこれだよ。我が儘でごめんね。こんなのだから庵野もそりゃ嫌になるわな!わはは ね……

いつだってエンタメは私を勝手に置き去りにして勝手にきれいに終わってしまう。毎回傷ついてしまう。映画のエンドロールほどこちらを突き放してくる残酷さを知らない。

映画のエンドロールとか、漫画の最終回とか、その世界は確かに続いていくはずなのに私を置き去りにして突き放して勝手に終わる。虚構だと思い知らされる。

映画のエンドロールって静かで無機質ななかに情熱があって好きだけど、同時にすごく「あーあ」という気持ちになっちゃう。

でもこの世にエヴァがあってよかったよ。

私はこの日本に生を受けて、ゼロ年代10年代を生きて、20年代になって、エヴァの影響を受けずにエンタメを消費することは不可能だった。ずっとそこにエヴァがあった。結局きれいごと、結局ひよる、そう言われれば仕舞いだけれども、それでもそこに薄らな希望を見いだしてきれいごとをほざく人生も悪くないよね。ね。

ところで私は貞本版のカヲシンが大好きです。

 

 

『太陽は動かない』

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「怒り」「悪人」などで知られる吉田修一のスパイアクション小説「太陽は動かない」「森は知っている」を藤原竜也主演で映画化。謎の秘密組織AN通信。この組織に属するエージェントは心臓に爆弾が埋め込まれ、24時間ごとに死の危険が迫まるという。エージェントの鷹野は相棒の田岡とともに、死の危険を抱えながら「全人類の未来を決める次世代エネルギー」の極秘情報をめぐって、各国のエージェントたちとの命がけの頭脳戦を繰り広げる。鷹野役の藤原、田岡役の竹内涼真のほか、ハン・ヒョジュ、ピョン・ヨハン、佐藤浩市市原隼人南沙良、日向亘、加藤清史郎らが脇を固める。監督は「海猿」「暗殺教室」「MOZU」など数多くのヒットシリーズを手がける羽住英一郎

 (太陽は動かない : 作品情報 - 映画.com (eiga.com)

大ヒット上映中!映画『太陽は動かない』オフィシャルサイト

 【総評:☆3.3】

ストーリー:☆3.0

演出:☆3.5

俺の好み度:☆3.3

 

あの~~~~~~ね……

邦画にしては頑張ってた。ちゃんと海外?ロケしていて安っぽくはなかったし、ちゃんと爆発してたし、ちゃんとアクションしてたし、ちゃんとやってた。

やってたのに何がこんなに安っぽく感じるのかと言われたら、これは同じように「ちゃんとやってる」はずなのに妙に安く感じてしまった『罪の声』にも言えたことだけど、なんだかWOWOW感が否めない。邦画はドラマとの区別がつかないとはよく言ったもので、ドラマを引き延ばしただけの映画がやはり多いなと感じてしまうのも事実。

本作は原作も面白いはずだし、ちゃんとやってるし、竹内涼真藤原竜也も悪くないし、それなりの名作に仕上がる素養は十分にあるのに。あるのに、これかあ、、、、という出来。

「ん?これってドラマのダイジェストだっけ?」と見ていて困惑してしまう内容で、ひとえにそれは脚本と監督の技量の問題だと言ってしまえばそれまでだけど。

他の人が作ったらどうなるか見てみたかったですね。

私は韓国人に激甘なので「韓国人ってやっぱり韓国語も英語も日本語もしゃべれてすごいな~~~♡♡」つってたんですけど、中盤あたりから「もういい!もう……もう頑張るな!韓国人!!下がれ!!竹内涼真も頑張るな!頑張っても何にもならん…………竹内涼真!!!!下がれ!!!!!」になりました。

真面目な話をすると、この映画が面白く仕上がらなかった(もちろん「面白い」は他人によって物差しがかなり変わることは承知の上ですが)ことの原因には、結構深刻な邦画の問題もあるとは思います。邦画の死とかオワコンとかは口が裂けても言いたくない言葉なのですが、それはそれとして、意欲的な映画がある反面、悪い意味でテレビサイズであることから抜け出せない映画も多く存在することも事実ではあると思います。

 

『ブレイブ 群青戦記』

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集英社週刊ヤングジャンプ」で連載された笠原真樹原作の人気コミック「群青戦記」を、「踊る大捜査線」シリーズの本広克行監督が実写映画化。新田真剣佑が単独初主演を飾るほか、三浦春馬松山ケンイチら実力派キャストが集う。スポーツ名門校で弓道部に所属する西野蒼は目立つことが苦手で、弓道場で練習に打ち込むばかりの日々を送っていた。幼なじみの瀬野遥は、そんな蒼のことを心配している。ある日、1本の雷が校庭に落ちた直後、突如として校庭の向こうに城が出現、校内には刀を持った野武士たちがなだれ込んでくる。全校生徒がパニックに陥る中、歴史マニアの蒼は、学校がまるごと戦国時代、しかも“桶狭間の戦い”の直前にタイムスリップしてしまったことに気づく。織田信長の軍勢に友人たちを連れ去られた蒼は、後に徳川家康となって天下統一を果たす松平元康と手を組み、野球部やアメフト部の選抜メンバーたちと共に立ち上がるが……。主人公を導く松平元康(後の徳川家康)を三浦、彼らの前に立ちはだかる織田信長を松山がそれぞれ演じる。

 (ブレイブ 群青戦記 : 作品情報 - 映画.com (eiga.com)

映画『ブレイブ -群青戦記-』公式サイト

 【総評:☆3.0】

ストーリー:☆3.0

演出:☆3.0

俺の好み度:☆3.0

 

男と男の巨大感情を浴びて完全に「元気」になりました。

私は一応原作を読んでいて、「主人公真剣佑!?カースト最上位すぎん!?」と慄いていたのですが、真剣佑は確かに本来の主人公の設定にしては顔が綺麗すぎて体格が良すぎるきらいもありますが内気な青年という陰もうまく出せていて、予想以上に良かった。

原作ぽくないと言えば真剣佑だけでなく、やはり映像化されるにあたって原作にあった青年漫画ライクな陰湿さ・グロテスクさというのは大分省かれていて、青年漫画というより週刊少年ジャンプライクな王道青春漫画チックにはなっていました。

その原作のアクを好む人からすればともすれば好ましくない変化かもしれませんが、私としては、私も原作のアクを好んでいた人間ではありますが、映像化においてはむしろアクを抜いたおかげで登場人物たちの心情やその変化の機敏、関係性にフォーカスしやすくなっており、結構「アリ」な改変ではないかなと。

気になる描写がないと言ったらウソにはなるけれど、「スポーツで戦国時代を戦い抜く」という設定は非常に映像映えするものであるので、映像化は正解だと思います。

肩の力を抜いて見られる良いスナック映画です。男と男の巨大感情も観れるし。

 

 

というわけで3月はわりと色々なものに追われていてあまり映画を観れませんでしたが、ミュージカル刀剣乱舞東京心覚の初日を観て2日目を飛んで映画館に駆け込んで観たシンエヴァは結構良かったです。寂しいとか悲しいの一言で表すのは簡単だけど、そこにあるのは郷愁とか哀愁とか哀切とか執着とか、なんとも言えない気持ち。

子どもの頃に育った町に大人になってから遊びに行ってみたら、いつも遊んでいたあの公園が改装されて全く別の真新しい公園になっていたような感じ。公園が潰されてパチンコ屋やコンビニになっていたとか、あるいは大きなマンションや駐車場がたっていたとかならば、もっとその感情ははっきりと「物悲しい」で済まされたのに。そこにあるのは同じ公園で、これから息づく命も自分と同じような命なのに、でも確かになにかが変わってしまった。根本は同じかもしれないのに、それをうまく呑み込めない。かといって変わったなんて簡単にも癒えない。そういう寂寞を感じるのと、すごく似ている。

 

私はエヴァコードギアスを抱いて死んでいきます!みんながより良い生でありますよ~~に